かたくり 山形産

カタクリはユリ科カタクリ属の多年草で、発芽してから花を付けるようになるまで7年から8年もかかり、成株になって花を付けるようになっても、地上に顔を出すのは4月~5月にかけての数週間だけで、花を咲かせるのは2週間ほどの間しかなく、後は地上部は枯れて地下の鱗茎は休眠にはいるため、「スプリング・エフェメラル」春のはかない命=春の妖精などと呼ばれたりしています。

カタクリの鱗茎にはでん粉が含まれており、古くはこのでん粉を抽出し、片栗粉として料理のトロミ付けなどに用いられてきました。「片栗粉」という名称はその名残で、もともとこのカタクリから作られていたからです。しかし、カタクリの鱗茎はとても小さく、小指の先ほどしかなく、またそれくらいの大きさに成長するまでに長い年月を要するので現在ではほとんど使われなくなり、代わりにジャガイモのデンプンが片栗粉の原料となっています。